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千葉法相が死刑執行、孤立無援で万策尽きる

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2010年7月29日(木) 10:00

参院神奈川選挙区で落選した千葉景子法相の閣僚続投をめぐっては、与党・民主党内からも不協和音が聞かれていた。30日からの臨時国会の焦点は、野党が提出を検討する問責決議案。「このまま死刑を執行しないと、与党からも問責決議案への賛成者が出るかもしれない」との憶測が広がる中、政界では「千葉氏は万策尽きたのだろう」(親しい民主党議員)との見方が出ている。

「千葉氏の議員としての任期は25日まで。その後の臨時国会開会までの間に何かが起こるかもしれない」。ある法務省関係者は先週末、そんな予言めいた見通しを語っていた。「議員としての有権者からの負託を離れ、政局にさらされるまでのわずかなフリーハンド期間」だったからだ。

たしかに千葉氏は議員として臨んだ最後の閣議後会見(23日)で「任期(終了)を一つの区切りに、仕切り直しを考えたい」と心の揺れを明かしていた。実際、法務省幹部との間では連日、さや当てがあったとされる。

政府関係者によると、法務省幹部は死刑執行を促したが、「冤罪防止が最優先課題」とする千葉氏は「捜査(取り調べ)可視化や死刑に関する情報公開の確立が先」と主張し、平行線が続いていた。同氏はさらに死刑存廃を含めて議論する勉強会の設置、刑場のメディアへの公開も提唱。しかし、死刑制度に関する情報公開には同省は慎重だったとされ、千葉氏の落胆の色は日に日に濃くなっていったという。

そして落選。「死刑執行をサボタージュしているからだ」などの批判にさらされ、満身創(そう)痍(い)となった。しかし、ドミノ辞任を恐れた菅首相に慰留され続投。臨時国会ではその首相とともに問責の危機にさらされるという皮肉な運命だ。死刑制度に対する千葉氏の思いを理解しているという菅首相を、問責に巻き込みたくないとの官邸内外の思惑も、今回の判断に影響したとされる。

千葉氏と親しい議員は「死刑に慎重な自身の姿勢を有権者から否定されたことで後ろ盾を失った」と指摘。「死刑執行と制度見直しの並行実施が、落選した法相として取り得る精いっぱいの策だったのかもしれない」と話した。

その千葉氏は「民間閣僚」となった26日以降、閣議後会見以外はマスコミを遠ざけた。27日には長年の支援者へのあいさつをこなしつつ、参院議員会館で退去の荷造り。しかし、28日早朝の刑場立ち会いについては周囲に一切明かさなかった。支援者の一人は「身内であるはずの民主党からも批判にさらされ気の毒だった。孤立無援の果ての事態だ」と肩を落とした。

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