鎌倉市は6日、市役所第三分庁舎を改装して新設した災害対策本部室と災害コールセンターを公開した。今までは既存の会議室を代用していたが、常設の同本部室ができたことで、災害発生時の初動対応などで迅速化が見込めるという。
新設した同本部室は、約115平方メートル。大型スクリーンやプロジェクター、書いた文字がそのままプリントアウトできる電子黒板などを備えている。併設するコールセンターには電話10台を置いた。総事業費は約1780万円。
従来の会議室を代用するやり方では、利用調整に手間取る一方、コールセンターも本部開設のたびに設営しなければならず、不都合な面があった。迅速な対応を可能にするためにも、市議からは常設の本部室の必要性を指摘する声も出されていた。
完成に合わせて市防災安全部も同じフロアに移転させ、第三分庁舎を防災拠点と位置付けた。災害発生時は、消防や警察、自衛隊などの各機関も出入りする見込みで、同部は「災害発生時はここが司令塔になる」と説明している。
市の地域防災計画によると、災害対策本部は、警報が発令され、鎌倉でも深刻な被害が予想される場合や、新型インフルエンザの発生などの緊急事態時に設ける。09年度は2月の津波警報時をはじめ、台風、新型インフル対策で、計3回同本部が設置された。
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