選択的夫婦別姓の今国会での成立を目指す千葉景子法相(民主党、参院神奈川選挙区)は15日の衆院予算委員会で、実現へ向けた民法改正の方向性について説明。夫婦別姓を行った際の子どもの姓は、父母のどちらか一方の側に統一する意向を示した。
これまでの民主党案では、子どもそれぞれの判断で父親か母親のどちらかの姓を選択することが可能とされ、兄弟姉妹で姓が異なるケースが起き得ることを認めていた。千葉法相は方針変更の理由について、「『姓は父母どちらかの側に統一すべきだ』とする法制審議会の意向を尊重したい」と答弁した。
質問した下村博文元内閣官房副長官(自民党)は「旧姓使用を広く認めていく社会づくりを進めれば法改正など必要ない。夫婦別姓導入により家族制度への悪影響も懸念される」などと指摘した。千葉法相は「家族制度を損なうという指摘はあたらない」と説明したが、亀井静香金融・郵政改革担当相(国民新党)は「党として夫婦別姓には反対する」と答弁。閣内の火種がのぞく場面もあった。
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