25日に投開票される鎌倉市長選は、長らく50%を割り込む投票率の行方にも注目が集まる。期日前投票は好調だが、最終的な結果と必ずしも結びつかないことは4月の市議選では示された。陣営関係者の間では「今のところ飛躍的に伸びる要素は見当たらない」との見方が大勢を占めている。
市選管によると、過去5回の投票率と立候補者数は▽2005年=47・49%、3人▽01年=42・38%、5人▽1997年=48・25%、3人▽93年=50・41%、3人▽89年=43・11%、3人―。
唯一、50%を超えた93年は、現職に2人の有力新人が挑む構図だったことが投票率アップの要因となったようだ。実際、3人とも2万票台に届く大激戦を繰り広げた。
だが、そのほかの年の市長選はいずれも低調だった。参院補選と同日投票になった前回も、投票率は50%にも届かなかった。今回、市長選候補者は2人の上、今のところ参院補選に対する有権者の関心もいまひとつの情勢。関係者の間では「盛り上がりに欠ける」との声が多く、中には投票率は40%前後まで落ち込むとの見方もある。
期日前投票は好調で、22日現在で5129人がすでに投票を済ませ、前回を1388人上回るペースとなっている。しかし、4月の市議選では期日前が前回比1・43倍に増えたのに対し、最終的な投票率はほぼ横ばいだった。
ある陣営関係者は「自公や共産が市長選で候補擁立を見送ったことも、影響するだろう。参院補選があるから投票所には行くだろうが、市長選では白票が増えるなんてこともあるかもしれない」と指摘する。
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