民主県連が独自候補擁立へ/横浜市長選
政治・行政 | 神奈川新聞 | 2009年7月31日(金) 00:00
民主党県連(笠浩史代表)は30日、緊急役員会を開き、衆院選とのダブル選挙となる横浜市長選について、「政権選択となる衆院選と連動させ、市民にも党としての選択肢を示すべきだ」として、党推薦の独自候補を擁立することを決めた。党本部の方針に従い、国政で対立する自民、公明両党と同じ候補を推す「相乗り」選挙も行わない方針で、横浜市長選は衆院選と同様に与野党対決型となる可能性が出てきた。
緊急役員会では、民主党が擁立した候補者を自民、公明が遅れて推薦する「後乗り」も認めず、同日選となる衆院選との相乗効果を狙った「アベック選挙」を進める方針が確認された。
役員会後の会見で花上喜代志幹事長は「候補者になる人には、与党からの推薦は受けないという今回の方針を踏まえて名乗りを上げてもらう」と述べた。独自候補擁立の方針は、役員会後に開かれた民主党横浜市議団(谷田部孝一団長)の団会議でも全会一致で了承された。
市議団を中心に自薦、他薦の候補者の洗い出しを進め、遅くとも市長選の候補者説明会が予定されている8月7日までに候補者を選定したい考え。候補者として旧自治省出身の阿部守一副市長(48)ら複数の名前が取りざたされている。団会議後、報道陣の取材に対し谷田部団長は「一刻も早く候補者を決めたい」と意欲を示した。
2006年3月の前回市長選では、中田宏市長が自民、民主、公明、ネットワーク横浜の事実上の4党相乗りで再選を果たしている。今回、自民、公明も民主との対決色を強めて独自候補を擁立する方向となれば、市長選の構図が様変わりすることになる。
ただ、自民、民主、公明の市会主要3会派の協力関係を重視する市議の中には統一候補の擁立を模索する動きもある。このため、中田市長の辞職表明に伴う今回の市長選が、非相乗りの対決型となるかどうかについては、なお流動的との見方も残っている。
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