「海水浴場条例」を否決、今夏からの適用は持ち越し/葉山町議会
政治・行政 | 神奈川新聞 | 2009年6月29日(月) 00:00
葉山町議会は29日開かれた6月定例会本会議で、海水浴場開設期間中の海岸利用に関して事業者と利用者、町の責務を明確化する「安全で快適な葉山海水浴場の確保に関する条例案」を否決した。条文に不備があるとして、条例制定に賛成派の議員も反対に回る始末。町は7月1日施行を目指していたが、今夏からの適用は持ち越された。
同条例案は▽町の行政区域内の海岸を指す「葉山海岸」▽森戸、一色、長者ケ崎・大浜海岸に開設する「葉山海水浴場」―が対象。事業者に運営ルールの順守を求める一方で、利用者には人込みでの歩行喫煙や、葉山海岸におけるごみの投棄などを禁じている。
採決に先立ち、反対を表明した議員は「定義が異なり、条例の対象が海水浴場なのか、海岸全体なのか分かりづらい」や「矛盾がある条例は見過ごせない。来夏に向けて一層充実した条例提案を期待する」などと町当局に注文を付けた。
神奈川新聞社の取材に対し、森英二町長は「(指摘のあった)条文の不備は速やかに修正する。町と事業者、町民が一体となったルールづくりを進め、来夏から適用したい」とし、早ければ9月町議会定例会に再提案する考えを示した。
町によると、それぞれの海水浴場には「海の家」経営者でつくる海水浴場組合があり、独自の運営ルールを定めている。ただ、ルールが守られていないケースもあり、近隣住民から騒音など苦情が寄せられているという。
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