
川崎市の福田紀彦新市長が19日就任し、初の公務に臨んだ。初登庁セレモニー後の歓迎式では市の幹部職員に対し、「前例主義にとらわれず、市民の目線で工夫を」と訓示。議会あいさつや阿部孝夫前市長との事務引き継ぎ式のほか、当初予定になかった川崎区役所訪問もこなすなど精力的に活動した。
◆初登庁・歓迎式
道路渋滞のためJR川崎駅西口で公用車を降り、走って市役所に駆け付けた福田市長。予定より15分遅れで始まった初登庁セレモニーでは、大きな拍手で支援者から歓迎を受けた。この日のため新調したスーツに身を包んだ福田市長は「すべては市民のために、全身全霊で職責を果たす」と宣言した。
その後、本庁舎講堂で開かれた歓迎式では、「行政のプロとして仕事を。市民のため、今後も心一つに頑張っていきたい」と語り、集まった幹部職員約300人に協力を求めた。
◆議会あいさつ
就任あいさつで市議会を訪れた福田市長は、浅野文直議長、飯塚正良副議長と面談。浅野議長から「しっかり議論させていただく」との言葉を贈られ、「強い議会が良い市政をつくると思っている。いろいろと議論できれば」と応じた。正副議長との対談後は各会派の控室も巡った。
◆事務引き継ぎ式
地方自治法施行令に基づく新旧市長交代時の事務引き継ぎでは、阿部前市長と対面。入室時にがっちりと握手を交わし、それぞれが引き継ぎ書に署名、押印した。
阿部前市長は「12年間の書類は整理してありますから」と、福田市長は「これからも大所高所からご指導を」とそれぞれ述べたが、世間話などはなくわずか3分余りで終わった。
◆川崎区役所訪問
区への権限委譲を掲げる福田市長たっての希望で、川崎区役所を急きょ訪問。各課を巡り「市民と一番接しているのが皆さん。また顔を出しますので、話を聞かせてください」などと職員に声を掛けた。
今後、各区役所を順次訪問する意向も示した。
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