相模原市は6日、小児医療費の助成に関する市民からの申請書類245件の処理を担当職員が怠り、自宅に持ち帰り隠していた、と発表した。計203人分の支払い遅延が発生。最高額は24万6千円、総額は約530万円に上った。破棄された書類はないといい、市は今後、市民に謝罪する。
市地域医療課によると、20代の男性職員が今年5月から、県外の医療機関で診療を受けた場合などに生じる市民からの「償還払い」手続きの書類を持ち帰っていた。
職員は昨年11月から、この手続きに関する業務を1人で担当。処理できずにたまった分を持ち帰り、市民から問い合わせがあると、自宅から書類を持ち出し事務処理を行うなどして取り繕っていた。
この職員が休暇を取得した10月23日以降、市民からの問い合わせが相次ぎ、持ち帰りが発覚した。市の聴取に対し、職員は「仕事が追いつかず未処理が残っていることを(周囲に)知られるのが恥ずかしかった」と話している。
市は今後、支払い遅延先の市民宅を訪問謝罪する。同課は「仕事の進捗状況のチェック体制を強化するとともに、公文書管理の体制を見直し再発防止に努める」と説明した。
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