港湾の危機管理体制を強化しテロ被害を未然に防ごうと、「川崎港水際危機管理対応合同訓練」が9日、川崎市川崎区東扇島の川崎港で行われた。県警や海上保安庁などから約50人が参加。船で逃げるテロリストの追跡や制圧、爆発物の処理を想定した訓練などを行い、連携を確認した。
県警や海保、県や市などでつくる「川崎港危機管理メンバー」の主催。
訓練は、港の近くで長時間駐車している不審車両を発見したという想定でスタート。警察官が乗っていた男に職務質問すると、所持品検査を拒んだ上、刃物を持って逃走した。
警察官3人で男を制圧。その後男は貨物船で来日したテロリストとともに爆弾テロを実行する予定だったことが判明、海保の巡視艇が小型船で逃走するテロリスト2人を追跡し、銃撃戦の末に取り押さえた。
このほか、県警の爆発物処理隊による特殊車両を使った訓練や、東京入国管理局による上陸審査の訓練なども行われた。
訓練を終え、県警外事課の橋本真和課長は、「川崎港には火力発電所やコンビナートがあり、県内ではテロの可能性も高い地域。2020年には東京オリンピックも控え、今後も国際テロ未然防止のため連携を強化したい」と話した。
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