改選4議席に11人が出馬した参院選神奈川選挙区の終盤情勢について、神奈川新聞社は14日から16日までの3日間、県内有権者への電話世論調査を実施。調査データに取材を加味して総合的に分析した結果、自民党・島村大氏が盤石の態勢で独走、みんなの党・松沢成文氏と公明党・佐々木さやか氏が続き、民主党・牧山弘恵氏と共産党・畑野君枝氏が当選圏をめぐり横一線で競り合う展開となっている。
ただ、調査段階で約5割の有権者が態度を決めておらず、21日の投開票日に向けて情勢が変わる可能性がある。
自民が単独擁立した島村氏は同党支持層の6割を固め、無党派層にも浸透。20代の3割をはじめ、全年代、全地域から最も高い支持を得ており、序盤からの優位を維持。自民党や安倍晋三内閣への高い支持率を背景に、他候補を圧倒している。
松沢氏はみんな支持層の6割強を固めた上、民主と維新にも食い込むなどして急伸。前県知事としての高い知名度が今参院選と連動し始めており、無党派層からの支持拡大も見込める状況になっている。
佐々木氏は公明の7割強を固め前半戦を手堅くまとめてきた。ただ、引退する松あきら氏のような無党派層、自民支持層への食い込みは現状では見られず、松沢氏から追撃される格好となっている。
牧山氏は民主支持層の6割以上をまとめるなど足元の票固めは序盤戦より進展している。だが、6年前に3割強の支持を集めてトップ当選の原動力になった無党派層の反応は現時点では芳しくない。
畑野氏は共産の8割を固めた。無党派層からの支持は3年前の倍に増えており、牧山氏と横一線の接戦を繰り広げている。
水戸将史氏は日本維新の会支持層の半数を固めたが、序盤戦と同様に広がりは感じられない。みどりの風・露木順一氏、社民党・木村栄子氏らも伸び悩んでいる。
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