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帆船日本丸、大修理へ 横浜市が老朽化で検討/神奈川

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2013年3月18日(月) 22:47

100歳に向けて大規模修繕が検討されている帆船日本丸
100歳に向けて大規模修繕が検討されている帆船日本丸

横浜市は、みなとみらい21(MM21)地区で保存・公開されている帆船日本丸を大規模修繕することで検討を始めた。前回の大修理から15年が経過し、老朽化が進んでいる。市は船体などの調査を始める方針で「可能な限り現在の活用を続けながら、100歳を目指したい」と話している。

日本丸は今年で83歳となったことから、市などは保存に向けた長期整備計画を策定。市は2013年度予算案に大修理に向けた船体の状況や工事方法などを探るための調査費を計上した。大修理の時期は今後決める。

市によると、日本丸が保存されている「横浜船渠(せんきょ)第1号ドック」の海水を抜いて船体を修理するドライドックは1998年を最後に行われていない。市は「船体の老朽化が進んでいるため、ドライドックの他にも、浮かべながら船底を修理する最新技術なども選択肢に入れて検討したい」とする。

日本丸と同い年の姉妹船で富山県の富山新港で係留されている海王丸は昨年、15年ぶりに大修理を施した。富山県射水市によると、富山市の造船所までえい航し、ドライドックをして船底などを改修したという。修繕費は約4億5千万円で、約3時間半かけてタグボートでえい航した費用が大きかったという。

日本丸の山本訓三船長は「海王丸の外板は傷んでおり、船底には穴が開いていた。海王丸と同じ英国製の鋼材を使っている日本丸も同じ状況だろう」と推測。「日本丸の場合はえい航せずにMM21地区のドック内で大修理を行うことになる」として、100歳に向けた日本丸の大修理に市民の理解と協力を呼び掛けている。

◆帆船日本丸 1930年に進水・建造した練習帆船。実習生の遠洋航海などで54年にわたり活躍し、84年に引退。翌85年に国指定重要文化財の横浜船渠第1号ドックに保存された。2012年には入場者は約453万人、すべての帆を張る「総帆展帆(そうはんてんぱん)」は300回を達成。船内での訓練や生活を体験する海洋教室の参加者は約2万9千人を数えた。

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