松沢成文前県知事は26日、石原慎太郎都知事の辞職に伴う都知事選への対応について「現時点では何も決めていない。国政を含めた今の政治状況を見極めるため、しばらくじっくり考えて結論を出す」と述べた。ただ、松沢氏はかねて、都知事選への強い意欲を重ねて周辺に示しており、出馬を前向きに検討していくとみられる。
松沢氏は同日夕、都内で記者団の取材に答え、「私の目標はこの国の政治を改革すること。東京に事務所を置いてそんな活動を続けてきた。これからも続けていく」と都政への思いもにじませた。石原氏が後継に猪瀬直樹副知事を挙げたことが出馬の判断に影響するかを問われ、「他人がどうのこうのではない。自分自身の問題」と答えた。
松沢氏は県議を経て、1993年に衆院初当選。2003年の県知事選で初当選を果たし、2期務めた。11年の都知事選に立候補すると表明したが、当初は勇退する意向だった石原氏が方針を変更して4選出馬に踏み切ったことなどから断念した。
県知事時代は、屋内での喫煙を全国で初めて規制する受動喫煙防止条例、知事の任期を3期12年までに制限する多選禁止条例の制定などに取り組んだ。
【】