伊勢原市の高山松太郎市長が18日、市議会臨時会で所信表明を行った。高山市長は「財政再建の見通しをつけない限り伊勢原の将来構想は語れない。費用対効果を考慮した効率優先の思想を職員と共有したい」と財政健全化に注力する姿勢をあらためて示した。
財政再建に向けた具体策として「早急に市政調査会を立ち上げ、中期・長期の財政計画を策定したい」と表明。一部議員などから実施を求める声が上がっている「事業仕分け」については「事業の選択と集中を促進させる一つの方法で期待している」と述べた。
まちづくりでは、新東名のインターチェンジ開設や国道246号バイパスの開通など、今後予定されるインフラ整備を挙げ、「伊勢原が大きく変貌する千載一遇の機会。財政難解決のチャンスでもある」と期待感を示した。
子育て環境の充実を柱の一つとして、小児医療費無料化の対象拡大などとともに「教育特区の取得やモデル校を指定して学力や体力の向上を図るなど特色ある教育を検討しなければならない」と強調。農産物の6次産業化や農業を資源とした観光振興のほか、市内にある3大学と連携し産学官共同体を立ち上げる考えを示した。「伊勢原を愛し、スピード感を持って取り組む。堅実に、ぶれることなく実行していきたい」と締めくくった。
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