葉山町副町長に1日、前国民生活センター研修部総括主査の田辺高太郎さん(45)=同町長柄=が就任した。同町では2007年12月の前副町長辞職後、空席となっていた。88人が手を挙げた同町初の公募で選ばれた田辺さんに、新副町長としての抱負などを聞いた。
-銀行員、兵庫県職員、大学講師など多彩な経歴をお持ちですが、実際には何をなさってきたのですか。
「バブル時代の銀行に夢破れてから地方自治を学んできました。『公共政策論』が専門です」
-どんな学問ですか。
「実務と研究理論が重なることで発展する、という考え方です」
-研究理論を副町長就任でいよいよ実務に移すということですか。
「そういうことになります。阪神大震災後、今の経済特区構想をつくり、規制緩和に7年半取り組みました。ただ高齢者と被災者の心のケアは昼の暮らしを知り得ない公務員にはできないと感じたので、兵庫県庁に勤めながら大学院で学びました」
-副町長として、どんな仕事をされますか。
「(1)組織改革(2)情報戦略(3)町長の特命事項-の三つを柱に据えています」
-それぞれの具体的な内容を教えてください。
「(1)は、危機管理に対応できる仕組みの青写真を職員参加で今年中に描きたい。(2)は、ホームページ、ツイッターを含めた情報戦略の構築です。町民が現場から発信される情報の量と質が上がったと実感できる体制にしたい。(3)は、町長が直面する今後の課題へのアドバイスです。これまでの研究と実践が生きると思います」
-副町長としての信念を聞かせてください。
「35歳の若き山梨崇仁町長を、私はケネディ(元米大統領)だと思っています。『参画』と『協働』で、町民の幸せ度をアップさせたい」
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