
川崎市内のものづくり基盤の高度化を担うかわさき新産業創造センター(幸区新川崎)新館「NANOBIC(ナノビック)」の大型クリーンルーム棟が今月、供用を開始した。慶応大、早稲田大、東工大、東大の4大学が共同研究に取り組むほか、市内中小企業との連携も進める。
ナノビックは、次代の成長分野とされる超微細(ナノマイクロ)技術を核に産学官連携で新産業創出に取り組むため、「新川崎・創造のもり地区」に設置。研究棟(2階建て延べ床面積1960平方メートル)と、超精密加工に欠かせないちりやほこりを防ぐ大型クリーンルーム棟で構成、今年4月に研究棟が先行して開設された。
大型クリーンルーム棟は、延べ床面積約2840平方メートル。施設を利用する中小企業にとっては、初期投資を抑えた上で、超微細領域での加工から試作、計測、評価までの一連の作業ができるメリットがある。
一方、すでにナノビックを拠点にしている4大学のコンソーシアム(共同事業体)や日本IBMと東京大学大学院工学系研究科の共同研究も同施設を拠点に、ナノマイクロ分野で先端の研究開発に取り組む。
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