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消費増税法案参院可決:「近いうち」意味は… 解散時期めぐり攻防

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2012年8月10日(金) 23:55

野田首相が「政治生命を懸ける」と位置づけた消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法が成立した。首相の宿願が成就し大きなヤマを越えたが、採決直前に民主、自民、公明の3党首が「近いうちに国民に信を問う」と合意したことで、お盆明けの国会は解散時期や民自両党の党首選をめぐる攻防が激化する。

大きな焦点は「近いうち」の意味。民主党の総括副幹事長として同法成立に尽力した笠浩史氏(衆院9区)は「一つ課題を越えたが本来先にやるべき行革や議員定数削減をやらねばならない。違憲状態の1票の格差も是正しないと解散なんてできない。来年度予算ぐらいは責任を持ってやる」と数カ月間の課題を列挙した。

9月には民自両党で党首選がある。消費増税法案の採決で造反が相次いだことが物語るように、首相の求心力は低下している。「問題はあるが社会保障の安定のためには消費増税は必要」と賛成票を投じたツルネン・マルテイ氏(参院比例)も「野田さんのTPP推進や原発再稼働には賛成できない。反対の人が立候補すれば推したい」。当選1回のある県内衆院議員は「野田首相で次の選挙を戦いたいと思っている民主党議員はいるのか」と指摘した。

自民党の谷垣総裁も不安材料は増えている。甘利明元経産相(衆院比例南関東)は「解散が今国会中だったら、当然、谷垣総裁で戦う。解散が今国会か臨時国会かで景色はガラッと変わる」。谷垣氏に批判的なある議員は「解散が今国会中でも総選挙はまだ先。総裁選を挟む時間は十分ある」と、今国会中の解散が実現しても谷垣降ろしが始まる可能性を示した。

最終盤で自民党が大きく揺れる中、自制を促し続けた公明党。参院での採決後、民主党議員から「公明がぶれずに協力してくれたおかげ」と声を掛けられた松あきら副代表(神奈川選挙区)は「ほっとした。引き続き、税率引き上げ時の低所得者対策など努力していく」と語った。

「民主も自民も党内をまとめきれない。体質が似ている」とある民主党議員が自虐的に語った消費増税政局。社民党の阿部知子政審会長(衆院比例南関東)は「民主党は何を信任したのか、自民党はなぜ不信任案を出さないのか、さっぱり分からない。まさに、国民不在だ」と切り捨てた。

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