厚木市は今夏、東日本大震災の被災地への継続的な支援のため、宮城・石巻、岩手・大船渡、釜石の3市へ支援物資を送る。今回で4回目となる。
厚木市は、B級グルメの祭典「B―1グランプリ」のつながりで石巻市を、友好都市の秋田・横手市が間に入り大船渡、釜石両市を支援してきた。
震災から1年4カ月がたった被災地では、復興に向けた活動の一方で、日々の生活の中での問題や新たな課題が出てきているという。今回も厚木市が3市からの要請を受けて物資を決めた。
石巻市は6月に台風による住宅浸水が多数あり、1万人規模の避難勧告を出すなど風水害対策が課題となっている。そのため水害時に役立つジェットポンプと毛布を提供する。
大船渡市は学校の校庭が被災したり、仮設住宅が建てられたりしているため、子どもが遊べる新たなグラウンド確保が課題となっている。仮設グラウンド整備用の芝刈り機と中学校ソフトテニス部の仮設テニスコートの物品を送る。
釜石市は町の活力を取り戻すため復興イベントを企画しているが、その機材や被災した小学校の遊具などが不足している。イベント用のテント、テーブル、発電機などと、小学校へブランコ、うんていなどを提供する。
総額は1400万円で、市民らからの寄付により創設した「市東日本大震災支援基金」を活用する。物資は8月中には届ける予定。
今回を合わせて、3市への支援は計3千万円になる。同基金の残高は7月15日現在で190万円ほどとなったが、いまでも月に数十万円ほど増えているといい、市では今後の支援も検討するとしている。
【】