山北町は4月から、国民健康保険税を引き上げた。改定は1997年以来で、引き上げ率は1人当たり平均15%。これまで低額だった保険税額は他の自治体とほぼ同水準になり、1人当たりの平均負担額は年9万9千円となる。
従来の1人当たり平均負担額は年約8万6千円。町は一般会計から国民健康保険特別会計への繰り入れなどで被保険者の負担を抑えてきたが、高齢化の進行や2010年度の診療報酬改定で「引き上げが不可避な状況になった」と説明している。新税率は7月の本算定時から適用される。
町の高齢化率は29・14%(3月1日時点)と高く、被保険者1人当たりの医療費も年間約33万9千円と、県内平均(28万円)を上回っている。給付額は年々伸びており、東利之副町長は「財源が限られる中、これまでの税率では国保を支えきれなくなった。医療費の削減にも町を挙げて取り組んでいきたい」と話している。
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