逗子署に“階段ギャラリー”がお目見えした。同署小坪交番相談員を務める北原啓介さん(61)=逗子市沼間=が描いた日展入選作をはじめとする油絵12点が展示されている。
ギャラリーとして利用されたのは、同署1階から3階までの階段。「絵を描くことが趣味」という北原さんの日展入選をきっかけに、「地元の皆さんにも楽しんでほしい」と同署が階段の壁を利用して新設した。
北原さんは1973年に県警入りし、2006年の退職後、小坪交番相談員を務めている。
1979年に二科展、2003年に一水会展、日展にも3度入選を重ねており、趣味の域を越えた筆致が持ち味だ。
「砂のらくがき きりん」と「砂のらくがき くじら」は、いずれも日展に入選した大作。逗子海岸をほうふつとさせる砂浜に描かれた落書きと伸び伸びと遊ぶ子どもの姿を描いたロマンチックな世界観が目を引く。深紅のバラや八ケ岳、東京駅の駅舎、山里の風景なども展示されている。
運転免許証の更新に来た人々や家族連れなどが次々に訪れており、同署は「ほっとしたひとときを味わってもらえたら」と話している。
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