「投票に必ず行っていただきたい。寒川町の選挙は投票率が低すぎる。町民の代弁者となる人にしっかり仕事をしてもらうため、必ず投票に行きましょう」
14日に告示された寒川町議選。新人候補の選挙対策本部長は、出陣式に集まった町民らに呼び掛けた。
町議選の投票率は、下がり続けている。2005年に60%を下回って以降、2回連続50%台が続き、前回の13年は44・27%で過去最低を更新。15年の補選は30・15%にまで落ち込んだ。
有権者の関心の低さに、町選挙管理委員会事務局は「町の将来を左右する大事な選挙。投票率がこれ以上下がるのは避けたい」と危機感を強める。
今回の選挙では「最も投票率が低い」という10~20代に関心を高めてもらおうと、18~20歳を対象に投票立会人を募集。74人から応募があり、当日は22人が立会人として投票を見守る。
投開票を19日に控える町議選は、定数18に対し23人が争う激戦の構図。町の関係者は「政策や訴えもさまざまで、有権者にとっては面白い」と、“明るい要素”も強調する。
期日前投票の投票者数は15、16日の2日間で1128人(前回比約2割増)。投票を済ませた有権者からは、「一番気になるのは町の活性化策」「子育て対策に注目している」「高齢者への医療補助を手厚くしてほしい」といった声が上がった。
ある候補は「選挙の主役は、私たち候補者ではなく、一人一人の有権者。町民の声を反映した町議会であるために、1票を投じてほしい」と呼び掛ける。
19日に投開票
任期満了に伴う寒川町議選は19日、投開票される。定数18に対し、現職14人、新人9人の計23人が争っている。
党派別の立候補者数は、公明3人、共産3人、自民1人、維新1人、諸派1人、無所属14人。女性は2人。各候補は人口減や少子高齢化を見据えたまちづくり、子育て支援の充実などを訴え、浸透を図っている。
13日現在の有権者数は、4万96人(男2万329人、女1万9767人)。