参院選公示後初の週末となった25日、横須賀市日の出町の期日前投票所には、陸上自衛隊武山駐屯地(同市御幸浜)内にある高等工科学校の生徒の姿もあった。来月10日の投開票日には東富士演習場(静岡県御殿場市など)で行われる恒例の野営訓練の期間が重なるため、一足早く18歳選挙権を行使した。
高等工科学校は自衛隊唯一の高校生年代の教育機関で、全国から集まった10代後半の若者が共同生活を送る。選挙権年齢の引き下げで、在学する3年生約310人のうち120人ほどが今回の参院選から有権者となった。
生徒らは7月3日から11日まで野営訓練で横須賀を離れるため、学校側は外出を許可している週末の期日前投票を促している。投票所には、訓練に持参する生活用品の買い出しで外出した生徒3人が立ち寄り、初の1票を投じた。
福岡県出身の川島敦己さんは「これで大人の仲間入りをした感じがする」。三重県出身の藤誠志朗さんは「自分の1票ですべてが決まるわけではないのに、緊張した」。青森県出身の佐藤和樹さんは「投票所の中をどう動けばいいのか分からず、戸惑った」と苦笑していた。