
民進党県連の代表選が21日に行われ、金子洋一参院議員(53)=神奈川選挙区=が後藤祐一衆院議員(47)=16区=を破り、新代表に選出された。県連発足を機に旧民主と旧維新の融和を進め、金子氏と真山勇一氏(72)が挑戦する今夏の参院選神奈川選挙区での「2人当選」が当面の課題となる。
代表選は国会、地方議員、総支部長(計107人)の一人一票方式で行われ、金子氏が60票、後藤氏が43票を獲得した(無効2票、欠席2人)。金子氏が有権者の7割近くを占めた旧民主系地方議員票の獲得で優位に立った結果とみられる。
代表選後の県連結成大会で金子氏は「旧民主、旧維新の合流による相乗効果を発揮し、自民党1強を打破しなくてはならない。粉骨砕身して頑張る」と決意表明。記者会見では旧民主、旧維新の融和に「最優先で取り組む」と強調し、県連の役職人事も「白紙だが、旧民主で固めるつもりはない。バランスの取れた形にする」と述べた。自身が候補者の参院選については「県連代表として選挙の差配はしない」と言明した。
金子氏は2013年から旧民主党県連代表を務め、参院当選2回。
当事者選出に疑念の声 「2人当選」当面の試金石に
旧民主党の国会議員同士が争った代表選の末に民進党が、立ち遅れていた県連発足にこぎ着けた。所属議員からは「国会も地方も、民主も維新もない。一致結束しよう」(江田憲司代表代行)と船出を歓迎する声が上がる。今夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)で命題とする金子洋一参院議員と真山勇一参院議員の「2人当選」が当面の試金石となる。だが一方の当事者でもある金子氏をトップに選んだ県連に対して、代表選で後藤祐一衆院議員を支持した議員からは「支援態勢に偏りが出るのでは」との疑念がくすぶる。