
任期満了に伴う湯河原町議選は8日、告示された。定数14に対して現職11人、新人5人、元職1人の計17人が立候補を届け出た。13日に投開票される。
立候補者数は2012年3月の前回より1人減った。党派別では公明党2人、共産党1人、無所属14人。女性は3人。
各候補者は低迷する観光業の振興策や進行する高齢化対策、人口減少抑止策などを公約に掲げている。
期日前投票は9~12日の午前8時半から午後8時まで、町役場で受け付ける。
7日現在の有権者数は2万2263人(男1万247人、女1万2016人)。
陽光を浴びて遊説に
「力添えをいただき、町議会へ送っていただきたい」「挑戦と改革というスローガンのもと湯河原を変えていく」-。8日に告示された湯河原町議選では立候補届け出を済ませた候補者が、早春の陽光を浴びて遊説に繰り出した。温泉地の5日間の選挙戦が始まった。
今回は定数14に現職11人、新人5人、元職1人の計17人が出馬。各候補者は届け出後、出陣式を行い、選挙カーなどで町中を回り、有権者に支持を訴えた。
ある現職候補は町中心部の事務所で行った出陣式で、集まった支援者ら約20人を前に「選挙に勝ち抜かなくては思いを反映できない。5日間精いっぱい走り回る」などとあいさつ。街頭演説では町の基幹産業である観光に触れ、「観光立町・湯河原を取り戻していかなければならない」と訴えた。
2013年までの過去約10年間で見ると、町の観光客数は約185万人減っている。観光業の衰退は各候補共通の課題だ。
新人候補も宮上地区でマイクを握ると観光振興に触れ、力説した。「観光業を支えるための人材育成の観点から、企業・行政・大学が手を取るシステムをつくっていきたい」と主張した。
このほか、「高齢者や障害者が移動しやすいデマンド交通手段を推進していく」と訴えたり、安全・安心なまちづくりなどを施策として掲げたりする候補者の姿もあった。
町在住の30代の主婦は「子育てしやすい環境をつくってほしい」と選挙戦の幕開けに関心を寄せている様子。一方、70代男性は「(候補者の訴えは)前回選挙と同じで観光を主とした印象があり、代わり映えしない。新旧の入れ替わりに注目している」と話していた。