
9日に投開票を迎える大井町長選。期日前投票は7日夕で、2014年の前回を上回るペースで推移している。3氏が火花を散らす初めての選挙となるが、関心の薄さを懸念する声もあり、最終的な投票率の動向は不透明だ。
町選挙管理委員会によると、告示翌日の5日に始まった期日前投票の投票者数は、7日午後5時20分現在で累計965人。既に前回の開始3日間(951人)を上回っている。
期日前投票に訪れた74歳の女性は、町民だけに負担をかけさせない施策を願う。「福祉や子育て環境の充実に力を入れる候補に投じたい」と話した。
最終的な投票率に関心が集まるが、20年ぶりの選挙戦となった前回(2014年)は58・21%と、1994年から19・50ポイント下回った。
56(昭和31)年の町制施行以来、町長選は16回を数えるが、選挙戦はわずか4回。72年は90・86%、74年も80・42%と高い数字を記録してきた。
一方で、無投票が12回あった。56年以来、町長はわずか5人。うち4人が無投票で初当選し、無投票当選を繰り返してきた歴史がある。この流れに町民の関心が薄らいだという見方もある。
町選管の担当者は「期日前投票は最終日に増加する傾向だが、前回の投票率を上回るためにも、一人でも多くの町民に投票してもらいたい」と関心の高まりを期待。町では公用車の巡回や公式フェイスブックなどを通じて投票を呼び掛けている。
【大井町長選の投票率推移】
(1)1956年 無投票
(2) 60年 無投票
(3) 64年 無投票
(4) 68年 無投票
(5) 72年 90.86%
(6) 74年 80.42%
(7) 78年 無投票
(8) 82年 無投票
(9) 86年 無投票
(10) 90年 無投票
(11) 94年 77.71%
(12) 98年 無投票
(13)2002年 無投票
(14) 06年 無投票
(15) 10年 無投票
(16) 14年 58.21%