
任期満了に伴い来春の統一地方選で実施される湯河原町長選で、現職の冨田幸宏氏(61)と元町議で新人の室伏友三氏(70)が22日、いずれも無所属で立候補することを表明した。同町長選への出馬表明は初めて。

3期目の冨田氏は、同日開会の町議会本会議で一般質問に答えた。11年7カ月の実績として、大型宿泊施設の誘致、観光資源の創出、JR湯河原駅前広場の整備などを列挙。4期目に向けて「次のステージへ情熱を持って頑張りたい」と意気込みを語り、同町宮上の万葉公園周辺の再整備や、行政運営における人手不足への対応策の検討、子育て支援施策の拡充などに取り組む考えを示した。
冨田氏は2000年の同町議選で初当選。2期目途中の07年4月の同町長選に出馬し初当選した。

室伏氏は、同日の会見で観光客数の減少や人口減に危機感を表し、「新しい風を吹かせないといけない」と出馬理由を説明。定住人口増が期待できる交流人口増に向けて、自然環境を活用した誘客、教育環境の整備、役所機能の強化などに注力する考えを示し「子どもたちが生き生きと学校に通い、観光客がたくさん来る町にしたい」と語った。
室伏氏は同町出身。同町などで中学校教諭として勤務、08年の同町議選で初当選し1期務めた。日本鳥類保護連盟専務理事を経て、現在は自然公園指導員。