任期満了に伴う大磯町長選(13日告示、18日投開票)を前に、立候補予定者3人を招いた公開討論会が9日夜、大磯プリンスホテル(同町国府本郷)で行われた。平塚青年会議所(関口雄一理事長)の主催で、約300人が来場。地域活性化や中学校給食などを巡って、各立候補予定者が町の未来を熱く語り合った。
登壇したのは出馬表明順に、3期目を目指す現職の中崎久雄氏(76)、いずれも新人で元町議の玉虫志保実氏(59)、材木店経営の飯田修司氏(65)の3人。
同町では大磯港にぎわい施設や明治記念大磯邸園など、国と連携した整備事業が続いている。地域活性化を巡り、中崎氏は「大磯の誇る歴史や文化を生かし、若い人が移住し子育てをしていくスキームを描いていく」と強調した。一方で玉虫氏は「開発などで外から人を呼ぶことだけが地域活性化ではない。若い人たちも参加したまちづくりの議論が必要」と呼び掛けた。飯田氏も「(観光客誘致ではなく)大磯にいま暮らしている3万人を街中に呼び込み、地域を中から元気にしていく」と主張した。
食べ残しの多さや異物混入の問題から昨年10月から休止となっている町立中学校2校の給食については3人とも給食再開に意欲を見せた。一方で実施方式などを巡って議論を交わした。
中崎氏は「検討会を設け、実施方式について議論している最中。できるだけ早いうちに再開させたい」と説明。玉虫氏は「自校方式がベスト。カフェテリアのようなものを造って選択肢を広げるのもいい」とアイデアを披露した。また、飯田氏は調理場を造る用地がない中学校があるため「小中学校4校分の給食を3校で作ってまかなえばいい」との考えを示した。
他に出馬表明していたNPO法人理事長の上田太郎氏(76)は立候補を取りやめた。