全18選挙区に60人が立候補した衆院選神奈川小選挙区は自民党が13選挙区を制して大勝した。公明党は唯一の議席を失った。野党は立憲民主党が3議席を得て存在感を示し、希望の党と無所属は各1選挙区で勝利。比例復活では10人(自民4、立民2、希望2、共産1、日本維新の会1)が当選した。
野党第1党の分裂で、与党と保守系野党、リベラル系野党の3極が激突した選挙戦。台風接近の影響もあって、投票率は前回比1・91ポイント低い51・97%にとどまり、戦後最低を更新した。
自民は擁立した17選挙区のうち、強固な支持基盤を持つ選挙区で優位に戦いを展開。抜群の知名度を誇る菅義偉官房長官(2区)や河野太郎外相(15区)、小泉進次郎党筆頭副幹事長(11区)らが圧勝した。
公明は6区に擁立した上田勇氏が接戦の末に敗れ、県内唯一の議席を失った。
立憲民主党は反保守の受け皿として存在感を示し、擁立した6人のうち県議を辞職して出馬した早稲田夕季氏(4区)が自民分裂による三つどもえを制して初当選。阿部知子氏(12区)は初めて小選挙区を制し、青柳陽一郎氏(6区)も3度目の挑戦で初めて公明から議席を奪った。
一方、希望は神奈川を東京に次ぐ重点区と位置付けて16人を立てたが、議席獲得は笠浩史元文部科学副大臣(9区)のみだった。
無所属で立候補した民進党元代表代行の江田憲司氏(8区)は圧勝。自民に入党したものの無所属で出馬した浅尾慶一郎氏(4区)は落選した。
共産党と日本維新の会、社民党は県内小選挙区では議席を獲得できなかった。