
3選を目指した現職に2新人が挑み、無所属3人の争いになった南足柄市長選は21日投開票され、現職の加藤修平氏(70)が接戦を制し、元市議の星崎健次氏(46)、不動産投資業の諏訪部均氏(56)を破った。
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加藤氏は「財政健全化を定着させ、市の借金は約60億円減らした」などと2期8年の実績をアピール。「足柄平野全体の活性化に尽くしたい」と足柄上5町との密接な連携を強調して組織選挙を繰り広げた上、推薦を受けた自民党、公明党などの支持層を固め、盤石の態勢を整えた。
星崎氏は「道の駅の建設は反対」として、工事中止と現市政への批判を展開した。自治会からの要望が財政難を理由に実現していない実態を踏まえ、「生活に密着した税金活用を」と訴えて30~40代などからの支持獲得を目指したが、一歩及ばなかった。
投票率は57.17%で、前回(60.93%)を3.76ポイント下回った。当日の有権者数は3万5632人(男1万7461人、女1万8171人)。
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現職加藤氏「接戦、支援に感謝」

南足柄市長選で、接戦の末、新人2人との戦いを制した現職の加藤修平氏は、同市狩野の事務所近くの選挙報告会会場に当確の報が届くと、喜びを爆発させた。牧島かれん氏(衆院17区)や近隣首長らが駆け付ける中、約300人の支持者らとともに万歳を三唱した。
加藤氏は「接戦でした。これも市民の皆さまのご支援のおかげ」と支持者らに感謝した。
選挙戦では、財政健全化を進め、2期8年間で約60億円の市債残高を減らした実績を強調。一方で、企業誘致による雇用確保や高齢者支援、子育て・教育環境の向上など、きめ細かい施策の展開を自負している。
紆余(うよ)曲折を経て着工にこぎ着けた「(仮称)道の駅金太郎のふる里」を、県西地域の活性化や防災の拠点に位置付けるとともに、来春開通する箱根町との連絡道路を誘客の起爆剤にする考えが有権者から信任された結果となった。
星崎氏は涙「力不足」

南足柄市長選で初当選を目指した星崎健次氏は、同市中沼の事務所に集まった支持者を前に「南足柄を変えたいという思いを訴えてきたが、私の力不足で申し訳ない」と涙を拭いながら敗戦の弁を語った。
高齢の親や息子、孫たちを支える「責任世代」を自負。30代、40代を中心に支持を固め、税金は生活に身近なところに役立てるべきと訴えた。次世代に負担を増やさないため「道の駅計画は中止」と主張。また、合併問題で溝が生じたとして、近隣市町との関係修復に意欲を示していた。
支持者からは「4年後、またやろう」と励ましの言葉を掛けられ、「このまちが発展できるよう、できることを続けていきたい」と深々と頭を下げた。
真価問われる4年に
【解説】南足柄市長選は、現職の加藤修平氏が、新人2人を退け、辛くも3選を果たした。政党や議会、地元経済団体などを手堅くまとめる一方、精力的に進めてきた「まちづくり」が評価され、3期目の推進力を手にした。