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告示迫る県議選 旧民進系、争い激化

選挙 | 神奈川新聞 | 2019年3月27日(水) 12:56

立民主張 「擁立で自民に勝つ」
国民反発 「国会議員足場固め」


今月開かれた連合神奈川の集会では立民と国民の県議選立候補予定者がともに壇上に並んだ =横浜市中区
今月開かれた連合神奈川の集会では立民と国民の県議選立候補予定者がともに壇上に並んだ =横浜市中区

 29日に告示が迫る県議選(4月7日投開票)で、立憲民主党と国民民主党の旧民進系による議席争いが激化している。立民は2月下旬以降、国民の現職がいる選挙区に立て続けに新人を擁立。かつての「仲間」が火花を散らす対決に、波紋は広がるばかりだ。敵を見誤っているようにも映る“骨肉の争い”は県政界に何をもたらすのか-。

 「出すなって言ったのに…」。2月下旬、相模原市南区選挙区(定数3)に立民の候補者擁立が伝わると、国民県連幹部は不快感をあらわにした。党勢低迷に危機感を募らせる中、現職再選のハードルが高くなったためだ。

 県議選で両党の公認候補の競合が予想されるのは、定数5の横須賀、藤沢市をはじめ、定数3の横浜市神奈川区、旭区、相模原市南区。国民党籍の現職が無所属で出馬する横浜市磯子区、茅ケ崎市を含めると計7選挙区でぶつかる公算だ。

 立民県連は全48選挙区のうち、国会で統一会派を組む江田憲司氏(衆院8区)に配慮した横浜市青葉区(定数3)を除く定数3以上の選挙区にはほぼ全て擁立。阿部知子代表(衆院12区)は「1、2人区で新人を当選させるのは難しい。3人区以上を優先した」とした上で、「国民をつぶすためではない。自民に勝つためだ」と強調する。

 ただ両党県連には、昨夏に候補者調整を模索したものの“破談”した経緯がある。立民県連が同時期に実施した世論調査で、国民を大きく引き離す政党支持率を確認。「国民は対等に候補者調整する相手ではない」とし、積極擁立にかじを切ったのだ。また立民の衆院議員には、2017年の総選挙で支援を受けなかった地方議員に対する感情的しこりも残っていた。

 「立民の国会議員が自分の足場を固めることが目的としか思えない」。告示の約1カ月前に新人を擁立した立民に対し、国民現職の不信感は強い。

 また一部選挙区では、有力な支援組織・労働組合の離反も鮮明化している。これまで立民を推していた労組が一連の姿勢を批判し、国民側に。「言語道断の擁立」とする地域連合幹部は「立民は政策実現よりも、党勢拡大のために動いている」と怒りをにじませた。

 共同通信の3月の世論調査では、立民の支持率は10・5%、国民は0・8%だった。支持層の多くが重なる両党を合わせても、自民党(38・3%)には遠く及ばない。自民の現職は「政党が割れたのだから戦うのは当然。大いにつぶし合ってもらえばいい」とほくそ笑むばかりだ。

 両党の争いは、7月の参院選にもしこりを残しかねない。連合神奈川の幹部は「県議会も国会の縮図のように、ますます亀裂が深まる」と憂慮し、続けた。「地方選で傷つき立ち直る暇もなく、衆参同日選を仕掛けられたら何もできない」

 
 

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