
統一地方選の前半戦で、神奈川ネットワーク運動が横浜、川崎両市議会の議席を失った。2000年代初頭のピーク時には県内全域で46議席を有した地域政党だが、県議選と3政令市議選では県議1議席のみの獲得にとどまった。社会の変化とともに、市民の共感を広げる難しさに直面している。
「原点でもある大きな議席を失った」
川崎市議選宮前区選挙区で、再選を目指した大西いづみ氏(64)は肩を落とした。同区は、ネットが40年前の統一選で初めて議席を手にした地だからだ。「国にひも付けられた政党では国で決めたことに逆らえない。だからこそ地域住民の声を政治に届ける地域政党が必要なのに申し訳ない」
時代先取り 薄らいだ独自性
神奈川ネット議席激減 社会変化に市民の共感呼べず
過去に発行した機関紙の縮刷版をめくり、思いを巡らす神奈川ネットの佐々木代表=横浜市中区の事務所 [写真番号:1152289]