任期満了に伴う大井町長選は12月6日に告示、同11日に投開票される。ミニ開発で人口流入も進む町西部の市街地に対し、山間部の相和地区では過疎化が進むなど二極化している。農業と観光に活路を見いだそうとする「ゆめの里」の今を探った。

丹沢の山々と田畑に囲まれた大井町・相和地区にごう音が響く。経営難の第三セクターから「いこいの村あしがら」(同町柳)を引き継ぎ昨年11月にオープンした「ラ・レイエス湘南」は、全国で3カ所しかない人工サーフィン場。約7千平方メートルのプールに造波装置で生み出された人工的な波がうねり、ボードに立ったサーファーが颯爽(さっそう)と乗る。
ワイヤーで引き上げられた重さ5・5トンの台車が4メートルの傾斜を滑り落ち、そのエネルギーが1メートルほどの波を生み出す。「海に行ってもサーフィンできる波が立つ保証もない。人工サーフィン場なら安定的に何度もほどよい波に乗れるので、初心者も練習しやすい」と施設担当者は売り込む。
相次ぐ不具合
大井の今 相和地区の観光振興期待も、ロマン実現へ波高し
山に囲まれ、過疎地域の振興に期待のかかる人工サーフィン場(ラ・レイエス湘南提供) [写真番号:1127272]