参院選は10日の投開票に向け、最終盤に突入した。改選4議席と非改選の欠員1を補う「合併選挙」で計5議席を争う神奈川選挙区には過去最多の22人が出馬、全国屈指の激戦となっている。候補者乱立の背景や争点について、法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治学)に聞いた。(大槻 和久)
―神奈川で過去最多の22人が出馬した背景は。
「NHK党の4人をはじめ、八つの政党が複数擁立を含め候補を出したことに加え、(政党要件を満たさない政治団体の)諸派から多くの候補が出馬したのが要因だ。神奈川は合併選挙で当選枠が一つ増え、都市部で浮動票が多い土地柄であることも影響している。また、参院選の複数区はかつての衆院選の中選挙区制に近い。同じ政党から複数が立候補した場合、票割りがうまくいかずに片方の当選にとどまったり、共倒れしたりすることもある。こうした事情が諸派や無所属候補にとって、チャンスと捉えられた面がある」
―諸派候補の出馬が目立つ要因をどう見る。