改選を迎える参院議員の任期満了まで3カ月を切った。神奈川で決戦に備える各党の動きを通して、混沌(こんとん)とした情勢に迫る。(参院選取材班)

3月半ば、横浜市中区の桜木町駅前で共産党委員長の志位和夫が熱弁を振るった。隣には神奈川選挙区から立候補予定の新人・浅賀由香(42)の姿があった。
志位は大企業優遇の税制で内部留保が増え続ける一方、消費増税で社会保障は削られてきたと政権批判を展開。「弱肉強食の新自由主義から転換し、優しく強い経済をつくろう」と訴えた。
共産党にとって、今年は結党100年の節目。憲法改正や防衛費拡大の動きに歯止めをかける選挙とも位置付ける。陣営は「1世紀にわたり、命懸けで平和と自由を守るために戦ってきた党の存在意義が問われている。頑張りどころだ」と意気込む。