母親は夜勤の仕事でいつも家におらず、父親は小学5年の時に家出した。「質屋に通い、今なら貧困という言い方をするような生活。でも負い目とか嫌だとは思っていない。楽しかった」。近所でもやんちゃで有名だったという子ども時代を振り返り、懐かしむように笑顔を見せた。
奨学金を得て高校を卒業し、就職。7度の転職を経て、31歳の時に車のセールスの世界に飛び込んだ。持ち前の負けん気でトップセールスを記録。経営者から市長に転身して12年目を迎えた。
推進しているカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に対する市民からの風当たりは強く、自身へのリコール運動も行われた。「どんな困難な状況でも高い壁を乗り越え、明るく仕事をしようと思ってきた」と前を向き、市政に対する意欲は衰えない。
毎朝続けているウオーキングが健康維持の秘訣(ひけつ)。分刻みという激務の息抜きは、公舎で飼っている6歳の愛猫「ポポ」との触れ合いという。
趣味はカメラ撮影と大好きな車でのドライブ。「新しいカメラを見ると、すぐに欲しくなり、夫に内緒で買ってしまう」と笑う。