
任期満了に伴う小田原市長選(来年5月12日告示、同19日投開票)を巡り、市長を3期務めた加藤憲一氏(59)が無所属で立候補する意向であることが6日、複数の関係者の話で分かった。加藤氏は2020年の市長選で現市長の守屋輝彦氏に敗れ、一度は政界を引退。しかし、大規模開発計画が続く現市政に反発する市民の間で「待望論」が高まり、加藤氏も「小田原の分断を修復したい」と立候補を決断したという。
加藤氏の擁立を求める市民団体などが今年に入って複数回の集会を開く中で、加藤氏もトップダウンでの大型開発やデジタル化事業に重点を置く守屋市政を批判。7月の集会では「市民の気持ちが集まるなら、その思いに応える覚悟はできている」と次期市長選への立候補に含みを持たせていた。
守屋氏の肝いり計画を中止へ
加藤憲一前市長が立候補へ 引退一転「小田原の分断を修正したい」
加藤憲一氏 [写真番号:1200749]
市民集会に出席した加藤憲一・前小田原市長。会場から市長選への意思を問われ「覚悟はできている」とだけ述べた(7月11日撮影) [写真番号:1200750]