伊勢原署は4月24、25日の両日、多くの登山客が訪れる春の行楽シーズンを前に大山周辺で登山訓練を行い、多発する山岳遭難事故に備えた。
24日には鈴木秀樹副署長、25日には小下光一署長が加わり、2日間で署員計30人が参加。山岳区域や山道の現状を確認したほか、救助に必要な降下や昇降訓練、要救助者を背負い搬送する訓練を実施して技術向上などを図った。下山時には道に迷うケースが発生するルートを使うなど、事故が多発する箇所を入念に確認した。
大山は日帰り登山に最適な山と知られる一方で、毎年多数の山岳遭難事故が発生。署によると、昨年は県内ワースト1位の47件発生して54人が救助された。「転倒」「疲労」「道迷い」が主な理由で、春と秋の行楽シーズンに事故が集中する。
鈴木副署長は「登山計画書を提出して、体力や経験に合った登山を心がけてほしい」と呼びかけている。