藤沢市議会は5日、平成期30年間の歩みを刻んだ議会史(A4判、335ページ)を刊行した。2019年に編集作業に着手、歴代議長、副議長ら関係者約30人にインタビューし完成させた。
議会史は平成期を4人の市長の任期ごとに区分し、葉山峻市長後期の1989年からスタート。
平成期の最大のトピックスは、市土地開発公社が市の依頼で年度当初計画になかった善行地区の土地を先行取得した問題を巡る百条委員会の設置(2011年)。11ページにわたり委員会での質疑や調査などを詳述。当時の市長が関わった問題の実態解明に議会が果たした役割が浮き彫りになっている。
議会基本条例制定と議会改革の取り組みにも多くのページを割いている。監修に当たった横浜国立大学の小池治名誉教授(行政学、公共政策論)は「さまざまな地域課題に対し議会が真摯(しんし)に取り組んできた努力が刻まれている。将来の地方自治を担う世代が地方自治の在り方を考える際の貴重な学習資料としての役割を持つ」とコメントしている。
議会史は市のホームページで公開するほか、市内図書館や市民センターに配架。5月1日から市文書館で1冊3500円で販売する。