
相模原市は6日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は前年比5・6%増の3286億円で、2年連続で過去最大となった。
市長選を4月に控えるが義務的経費や継続事業に絞った骨格予算とはせず、子育て、教育、まちづくりなど主要施策に必要予算を計上した。本村賢太郎市長は「23年度の予算案は市民の皆さんの暮らしを支え、未来につながっていくと考えている」と話した。

歳入は4割を占める市税収入が2・8%増の1343億円。景気の持ち直しなどにより個人市民税は14億円、法人市民税は5億円の増収をそれぞれ見込む。固定資産税も新築住宅の増加により9億円の増収となる見通し。市債は17・0%減の196億円で、23年度末の市債残高は2583億円となる見込み。
歳出は、福祉・保健に関する扶助費が2・9%増の1018億円。人件費、公債費を合わせた義務的経費は2034億円。歳出全体の約6割を占め、依然として財政硬直化が続く。
投資的経費はリニアまちづくり関連推進事業、星が丘公民館長寿命化改修事業が増加したことなどにより前年比21・9%増の184億円。自治体の貯金に当たる財政調整基金は61億円を取り崩し、年度末の残高は145億円を見込む。
主な施策では、リニアまちづくり関連推進事業費4億7332万円、麻溝台・新磯野土地区画整理事業費28億1045万円(特別会計)、学校給食費公会計化に伴う管理事業費19億4016万円をそれぞれ計上した。

予算案は10日開会の市議会3月定例会議に提出する。(松島 佳子、解説も)
【2023年度当初予算案】
一般会計 3286億円(5.6%増)
特別会計 2046億円(1.6%増)
公営企業会計 319億円(0.8%増)
…………………………………………
総計 5651億円(3.8%増)
※1億円未満切り捨て
※カッコ内は2022年度当初比
【解説】事業の継続性重視
相模原市予算案 一般会計、骨格とせず2年連続過去最大
2023年度相模原市当初予算案について説明する本村賢太郎市長=市役所 [写真番号:1138680]
2023年度相模原市一般会計予算案 [写真番号:1138681]
市民1人辺りの予算の使いみち(一般会計) [写真番号:1138682]
23年度の主な事業 [写真番号:1138679]