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米軍厚木基地の有害物質流出 立ち入り調査も「不十分」

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2022年10月16日(日) 11:10

在日米海軍厚木基地(2016年12月撮影)

 在日米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)で人体に有害な有機フッ素化合物「PFOS」などを含む泡消火剤が流出した問題で、日本側による基地内への立ち入り調査が今月、実施された。

 調査は日米間の環境補足協定に基づくもので、防衛省によると、同協定による県内基地への立ち入りは初めてという。ただ、現地で確認できたのは県が求めた調査内容の一部にとどまった。米軍の判断で制約された形となり、「不十分な調査」との声も上がっている。

調査は2時間半

 「周辺住民の安全と安心を脅かす重大な問題であり、極めて遺憾だ」

 黒岩祐治知事は11日の定例会見で流出問題を問われ、こう訴えた。

 泡消火剤は9月24日未明、厚木基地内の格納庫から駐機場所に放出された。米軍は「豪雨の影響でシステムが誤作動した可能性が高い」と説明したが、正確な原因や放出量は明らかになっていない。

 当初は基地の外部への流出は確認されていなかったが、発生から4日後になって、基地内を流れる蓼川に泡消火剤を含む排水が流出していたことが判明。さらに、泡消火剤には有機フッ素化合物が含まれていたことも分かった。

 県によると、問題の発覚直後から県は米側との窓口となっている防衛省に口頭で立ち入り調査の実施を求め、今月4日には発生地点の綾瀬市とともに正式に申請。大和市も5日に申請したという。

 立ち入り調査が実施されたのは、6日正午ごろから午後2時半ごろまでの約2時間半。日本側から防衛、外務、環境の3省の職員と県、大和市、綾瀬市の職員が参加し、米軍関係者の案内で泡消火剤を含む排水が流入した基地内の調整池を確認した。調整池内2カ所で採水したほか、PFOSなどを吸着する効果があるとされる粒状活性炭を用いたフィルターの設置状況の説明も受けた。

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