小中学校での子どもたちのマスクの着脱を巡り、川崎市教育委員会の小田嶋満教育長は15日の市議会第3回定例会本会議で、教師も状況に応じてマスクを外し、子どもたちが外しやすい雰囲気をつくるよう求める意向を示した。
文部科学省の通知を受け、市教委は運動時や登下校時、熱中症などの健康被害が生じる恐れがある際にマスクを外すよう各市立小中学校に周知。さらに、マスクの有無によって差別やいじめにつながらないよう児童や保護者らに呼びかけてもいる。一方で、教師については、文科省通知では体育の授業でもマスク着用が原則とされている。
代表質問で、山田瑛理氏(自民党)は「他の子や教員がマスクを着けていると外しにくい。子どもたちは必ずしも自らの意思でマスクを着脱できていない」と指摘。小田嶋教育長は「発声が伴う指導がない場合は、教師がマスクを外してみせるなど、状況に応じて対応するよう周知を図っていきたい」と述べた。
山田氏は、福田紀彦市長に対しても「マスクが必要ない場面では外し、市民の規範となっていただきたい」と求めた。(武藤 龍大)