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アカモク回復へ前進 逗子沖の養殖試験、3メートルに成長

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2022年4月12日(火) 06:00

 豊富な栄養で知られる海藻アカモクの養殖試験に神奈川県水産技術センター(三浦市)が取り組んでいる。収穫増と「磯焼け」対策として昨年度初めて、逗子市と横浜市金沢区にはえ縄式の養殖場を設置。11日に収穫したところ、昨年末に10センチだった種苗が3メートルほどに成長し、実用化へ向けて大きく前進した。

成長したアカモクを手に喜ぶ座間さん(左)と相川さん=逗子沖

 アカモクは全国で自生し、かつては漁船のスクリューに絡まる「厄介者」だった。しかし近年、粘り成分が免疫機能を高めるとされると一転、人気になった。

 だが、海水温の上昇などが原因の「磯焼け」によってアカモクも減少。逗子の小坪漁業協同組合でも特産品として売り出しているが、地元漁師で飲食店を営む座間太一さん(56)は「温暖化で海温が上昇したり、魚に食べられたりして激減してしまった」と嘆く。

 アカモクなどの海藻は魚の産卵場所と小魚のすみかでもあり、「磯焼け」は同漁協全体の漁獲高にも影響している。1989年度の398トンから2020年度は68トンに減少した。養殖が実現すれば、アカモクを海に戻して漁場の回復につなげたいとの期待もある。

 試験養殖では京都府の農林水産技術センターが開発した攪拌(かくはん)培養式を採用。昨年末に水槽で約10センチの長さに育てた種苗をはえ縄に差し込み、海に沈めた。県水産技術センター主任研究員の相川英明さん(51)は「水槽で種苗を育てると、エビに食べられたり、藻が付いて光合成ができなくなったりして育ちにくかったが、海水をかき混ぜることで育てやすくなった」と話す。

 今月11日の収穫では座間さんと相川さんらが漁船に乗り、成長を確認するため逗子沖の養殖場ではえ縄を引き上げた。最も長いもので3・6メートルほどあり、想定より大きいという。確認後、座間さんはアカモクを再び海に戻し「復活すれば、すみかとする小魚を目当てに、今度は大きな魚がやってくる。楽しみだ」と期待を寄せた。(山元 信之)

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