次期衆院選を見据え、立憲民主党が県内に党幹部ら大物弁士を相次いで投入している。所属議員の多さから、党内で「御三家」とも称される神奈川県連。地元選出の菅義偉政権の発足で総選挙での苦戦が予想されるだけに「党の顔」として知名度を生かし、立候補予定者の浸透を図っている。
「今やるべきは新型コロナウイルス対策。(日本学術会議会員の)任命拒否をしている場合じゃない」
7日夕、京急線上大岡駅前(横浜市港南区)。福山哲郎幹事長は声を張り上げ、政権運営を舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判した。この日は衆院選立候補予定の新人が支部長を務める選挙区を中心に県内4カ所を回り、最後にマイクを握ったのが首相の地盤(衆院2区)だった。
視線の先の電柱には総理就任を祝う菅氏の顔写真入りポスター。福山氏は隣で手を振る元職への支援を呼び掛けつつ、「新しい立憲民主党ができた。自民党に代わる選択肢になれるように頑張りたい」などと訴えた。
衆院議員の任期満了まで1年を切り、解散時期が焦点となる中、立民は地方行脚に力を入れる。党幹部らの来県もその一環だ。9月下旬以降、福山氏以外に岡田克也元副総理、蓮舫代表代行、野田佳彦元首相がそれぞれ応援に入った。
衆院選を見据え立民 「党の顔」、神奈川に続々
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(左から)立憲民主党の福山哲郎幹事長=7日、横浜市港南区、蓮舫代表代行=10月25日、横浜市中区、野田佳彦元首相=今月8日、大和市、岡田克也元副総理=9月26日、横浜市瀬谷区 [写真番号:421831]
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街頭演説する立憲民主党の福山幹事長の視線の先には、菅首相の就任を祝うポスターが貼られていた=7日、横浜市港南区 [写真番号:421685]