任期満了に伴う真鶴町長選が9月8日告示される。町が直面する人口減や町内経済の衰退といった喫緊の課題を探った。
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「商店街が『真鶴銀座』と呼ばれていた頃が懐かしい。最近はすっかり店が少なくなった」。人けのない商店街で真鶴町在住の70代女性は、かつての町のにぎわいを振り返った。
県内で唯一の「過疎地域」に指定されている同町の人口は、1965~70年のピーク時約1万300人だったが、2020年8月1日現在7131人(男3335人、女3796人)とおよそ3割減少している。
同町は17年、長期的な人口減少傾向に加え、財政の体力を示す財政力指数の悪化などから、過疎法に基づき県内で初めて過疎地域に指定された。