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日本初の「免震テーブル」、町工場が明大と共同開発/川崎

経済 | 神奈川新聞 | 2011年10月18日(火) 12:44

上下2枚の台がスライドする免震テーブル。この上に本尊が設置される=川崎市川崎区の円能院
上下2枚の台がスライドする免震テーブル。この上に本尊が設置される=川崎市川崎区の円能院

川崎市中原区の町工場の技術力が、日本初の「免震テーブル」を生み出した。揺れ幅が大きくゆっくりとした長周期地震動にも対応した点が特徴で、17日には東日本大震災後初めて、川崎区内の寺院に製品を納入。本尊や仏具を載せ、揺れによる転倒を防ぐ試みだ。精密機械や美術品、食器棚など用途は幅広く、開発した町工場側は企業から各家庭まで受注を見込んでいる。

中原区の5社を中心とした企業グループ「チーム等々力」(代表・堀端製作所)が2010年1月、明治大学理工学部と共同開発。同グループによると、長周期地震動対応の免震テーブルは日本初としており、現在特許も申請中という。

免震テーブルは、井桁状に組んだレールとバネで、重ね合わせた上下二つの台を360度全方向にスライドさせて揺れを吸収する仕組み。特殊な摩擦ダンパーを採用することで、長周期地震動でも適切な減衰力が働き、揺れの増幅を防ぐよう設計されている。

上に載せる物の重さは100キロ以内を想定。震度7の揺れにも耐えられ、「起震車の中で、テーブルに乗った人が余裕で立っていられる」結果も得られた。

開発期間は約3年。06年に近くの等々力アリーナで開かれた「ビジネスフェア」がきっかけだった。明治大とのつながりができ、技術力が認められ、共同開発を持ち掛けられた。

「それまでは待っていても何とか仕事が来たが、それも限界だった。こちらから情報発信しないと生き残れないと思った」と堀端製作所の堀端明雄社長。「いっちょ、やってみるか」。地震学などまったく知らなかった面々は、明治大を訪れ、座学を受けることから始めた。

開発後、これまでの受注実績は1件だけだったが、東日本大震災後注目を集め始めた。精密機械を所有する半導体関係のメーカー、医療機器や薬品を扱う病院などから、計20~30件の問い合わせが寄せられた。

今回導入を決めた川崎区の「円能院」もそのうちの一つ。本堂内に置いてある本尊と左右二つの金属製の灯籠の下に計三つのテーブルを取り付けた。テレビ番組でテーブルの存在を知ったという佐藤隆一住職は「東日本大震災で被害はなかったが、あれ以上の揺れが来たら分からない。これで安心できる」と話した。

テーブルの基本形は1・1メートル四方の正方形だが、サイズは変更でき、円形も長方形も可能という。価格は1台100万円ほど。中には、複数のテーブルを土台部分に使用することで、家そのものの免震に役立てたいとの相談もあり、堀端社長は「いろいろな物の転倒防止に使える。企業だけではなく個人の需要もあるのでは」と期待を寄せている。

問い合わせは、堀端製作所電話044(733)0820。

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