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広がる6次産業化、県内農林漁業活性化狙って国も支援策/神奈川

経済 | 神奈川新聞 | 2011年9月8日(木) 16:30

1次産業(農林漁業)の従事者が2次産業(加工)と3次産業(販売・サービス)を手掛ける「6次産業化」―。畜産業者や農業者などが生産物を自らの手で付加価値の高い加工品にして、収益率を高めようとする試みが県内でも広がっている。地域農業の活性化のため、国も支援策を創設して後押ししている。

養豚業の臼井農産(厚木市飯山、臼井欽一社長)は、年間約1万頭の出荷頭数のうち、年間24頭限定で厳選小麦と茶を配合した餌で育てたブランド豚肉「桃茶豚」の完全予約販売をしている。この桃茶豚を使ったハムやソーセージ、ポークカレーの開発を目指している。

今年3月、同社の臼井千恵子専務を社長に、ブランド育成会社の「クリアリンク」(同市飯山)を設立。臼井農産で育て、臼井農産子会社の「臼井ファーム」(同市上落合)で加工、クリアリンクで販売する構想を描く。

来年のお中元時期をめどに、年間360頭を出荷できる見込みといい、首都圏の直売店での販売や、中国・上海を中心とした海外富裕層への売り込みを目指す。臼井専務は「扱いやすいハムやソーセージに加工することでレストランなどにも販路が広がり、売り上げも増大する」と期待する。

また、津久井在来大豆を生産している相模原市緑区の農業石井好一さん(62)は、来年から津久井在来の枝豆をゆでたものを冷凍して販売する予定。石井さんは「加工枝豆を菓子店などでケーキなどの材料に使ってもらいたい」と話す。地域の農業者と農業生産法人を設立し、栽培から加工までを手掛ける体制づくりを目指す。

同市緑区の合同会社「さがみこ有機畑」では、同区の「すどう農園」で作った有機農産物をメーンにした加工品の製造販売を構想中。今後、三浦半島の若い漁師の協力のもと、海の幸と有機農産物を合わせたソースを作る計画もあるという。

国は今年3月に六次産業化法を施行し、支援に乗り出している。農林水産省産業連携課は「加工によって高付加価値の商品を自身の手で販売していくことで、収入アップが見込まれる。生産者の見える加工品は消費者ニーズも高い」と話している。

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