横浜市は1日、横浜・みなとみらい21(MM21)新港地区11―2街区の開発事業予定者に、アウディジャパンの企業グループが決定したと発表した。敷地面積約4500平方メートルで、売却額は約24億円。同街区は敷地を分割して売却しており、既に「カップヌードルミュージアム」やブライダル施設の進出が決まっている。今回の決定で、同街区はすべて事業化が進むことになる。
アウディジャパンは2階建て、総床面積約3800平方メートルの国内最大級のショールームを提案。次世代の環境対応車などを展示し、環境技術や新しいデザインを発信するという。カフェテリアや整備スペースも計画しており、来年3月の着工、同12月の開業を目指す。
11―2街区は横浜ワールドポーターズの海側に当たる区画で、市は早期の進出を促すため、敷地を分割可能にして公募。これまでに日清食品ホールディングス(HD)が今月17日にオープンする「安藤百福発明記念館」(愛称・カップヌードルミュージアム)や、ウエディング企画のブライダル・プロデュース(横浜市中区)のブライダル施設の進出が決まっている。
新港地区には年間に約500万人の来場客数を誇る横浜赤レンガ倉庫をはじめ、横浜ワールドポーターズ、よこはまコスモワールドなどの集客・商業施設があり、観光客の人気エリアの一つ。市は「海への眺望を確保するため建築物の高さを制限することから、MM21中央地区よりも安い土地価格に設定したことで売却が進んだのでは」(港湾局)と分析している。
市は、新港地区で開発事業者が決まっていない4街区(約7千平方メートル)については引き続き公募をしている。
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