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ミナトHD、中小の事業承継支援 コンサルを設立

経済 | 神奈川新聞 | 2017年3月3日(金) 02:00

 電子機器製造販売のミナトホールディングス(ミナトHD、横浜市都筑区)が、経営者の高齢化や後継者不足に直面する中小製造業の事業承継支援に乗り出した。財務コンサルティングの完全子会社「ミナト・フィナンシャル・パートナーズ」(東京都中央区)を昨年12月に設立。従来の取引や情報収集、子会社買収で培ったM&A(合併や買収)のノウハウを活用し、製造業をターゲットに据えた事業承継支援や事業再生支援などに、メーカー視点で取り組むという。

 ミナトHDは2014年にシステム設計会社のイーアイティー、16年に産業向けコンピューター記憶装置の製造・販売を手掛けるサンマックス・テクノロジーズをそれぞれ子会社化。また、長年取引のある中小企業からは、事業承継に関する相談が寄せられる例が相次いでいたという。

 今回設立した完全子会社では、メーカーやIT企業を中心とした中小企業の事業承継や再生案件を取り扱うほか、社債などの引き受けやブリッジローンの貸し付け、不動産売買の仲介なども行う。場合により、対象企業の買収も視野に入れる。

 中でも事業承継については「メーカー視点」(ミナト・フィナンシャル・パートナーズの伊藤信雄社長)の姿勢を前面に打ち出すのが特徴。相続問題の解決に限らず、企業が長年培った技術や製品、ノウハウの継承を重視する。伊藤社長は「優れた技術の引き継ぎや従業員の雇用継続といった経営者が最も気に掛ける点について、メーカーの視点で解決策を提案したい」とする。

 低金利環境を資金調達の好機と捉えており、伊藤社長や若山健彦取締役(ミナトHD社長)らミナト・フィナンシャル・パートナーズ幹部に金融機関出身者が多いのも強みという。「低コストで調達した資金を企業の成長に有効活用してほしい。そのために有効なアドバイスができたら」と話す。銀行や信用金庫、既存コンサルティング会社に次ぐ「第3の選択肢」(伊藤社長)として、非上場の中小企業や高齢経営者への貸し付けにも応じていく方針だ。

 今年12月までの取扱件数について、ミナトHDの若山社長は5~10件程度を見込んでいる。子会社設立の狙いについて「従来のコンサル業務の売り上げは営業外収入に計上していた。今回、フィナンシャル部門を完全子会社として設立したことで、HD全体の売り上げへの貢献が期待できる」としている。

 
 

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