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津久井大豆の作付けが拡大、高額でも消費者ニーズを生むブランドとして定着/相模原

経済 | 神奈川新聞 | 2011年7月14日(木) 12:24

津久井在来の苗の様子を見る石井さん=相模原市緑区根小屋
津久井在来の苗の様子を見る石井さん=相模原市緑区根小屋

一般的な国産大豆より、4倍以上も高価な地大豆「津久井在来」を、新規に作付けする農家が増えてきている。豆腐など加工、販売する店でも売れ行きは上々。みそやしょうゆなどの伝統食の生産でも安い輸入大豆に依存しているのが実情だが、高額でも消費者ニーズを生むブランド大豆として定着している。

津久井在来は、石井好一さん(62)=相模原市緑区根小屋=ら4人の農業経営士が目をつけ、2000年から栽培体験希望者を募って作付けを始めた。当初は3千平方メートルで800キロの収量だったが、現在は4人で計6万平方メートル、10トン弱を収穫するまでになった。

「加工用大豆としては日本一高い」と石井さん。強気の価格設定は、豆が持つ甘みと深いコクという良質さに加え、小規模の農家でも利益を得られる持続可能な経営モデルを目指しているためだ。財団法人日本特産農産物協会の入札価格で国産大豆は平均で60キロ7千円(11年5月現在)。ところが津久井在来は、60キロ3万円で国産大豆の4倍以上。輸入大豆に比べると10倍以上高い。

農水省によると、昨年度の県内の大豆作付面積は31万平方メートル。「うち8割を津久井在来が占めるとみられる」(県農業技術センター)という。ここ数年、県央や湘南、県西などで津久井在来の新規作付けは増え、取り扱う加工、販売業者も増えている。

逗子市久木の豆腐工房「とちぎや」では、5年前から石井さんから購入した津久井在来で豆腐を販売。300グラムで350円と、同店で扱う他の国産大豆の豆腐に比べて70円高い。それでも、売り上げは増えて、当初よりも3倍の量を仕入れた昨年は、次の収穫期前に大豆の在庫がなくなったという。店主の亀田勝さん(50)は「逗子でも津久井在来の知名度が広まった」と、地域ブランドとしての定着を実感している。

しかし農家の生活基盤を支えるには、北海道並みの広大な作付面積でない限り、まだ至難だ。石井さんの場合、本業は養鶏。この11年間で徐々に作付面積を広げ昨年の収穫量は4トンになったものの、純利益は150万円にとどまる。

このため、津久井在来の生産農家で農業生産法人を設立して、資金繰りを確保することで農業経営の安定と作付けの拡大を目指す。ブランド化による“強い農業”を目指す試行錯誤が続く。

◆大豆の食料自給率 大豆は海外産、国内産の価格差が大きい代表格の穀物。財団法人日本特産農産物協会の入札価格で、輸入大豆は平均で60キロ3千円(11年5月現在)で、一般の国内産の約4割。安価な外国産の流通で国内産が押され、農水省統計では自給率は6%(09年度)。

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