野菜卸値の下落に歯止めがかからない。東北向けの迂回(うかい)で高水準の供給が続いている上、暫定規制値を超える放射性物質が検出された問題で手控えが広がった。横浜市中央卸売市場本場の22日卸値はレタスやホウレンソウなど葉物が前日比2~3割安。常磐産はさらに下落幅が大きい。鮮魚は休漁の影響で入荷が減り堅調な取引となった。
入荷が不安定な玉ネギ、ジャガイモを除き、主要野菜の多くで1~2割前後弱含んだ。中でも常磐地域からの出荷品は葉物以外も下落が鮮明となった。量販店など大口仕入れ業者の敬遠が影響しており「買い手がつかなかった入荷品もあった」(横浜丸中青果)という。
鮮魚は西日本の大型船休漁の影響で入荷が少なかったため相場が小じっかり。アジやイサキが1~2割高、スルメイカはほぼ横ばいで推移した。加工品は干物類が続騰したほか、水産缶詰が「数量で平時の約5倍相当が売れている」(横浜魚類)という。
◇入荷量(22日、横浜市発表)
▽鮮魚69トン(前日比7%減)▽野菜1279トン(52%増)▽果物379トン(59%増)
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