みずほフィナンシャルグループが県内の個人向け営業強化に力を入れている。みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほインベスターズ証券が連携して金融、信託、証券の各分野に関する資産形成サービスのワンストップ拠点を整備。富裕層や地権者を中心に顧客の拡大を図る。
みずほ信託は14日、遺言信託や不動産信託などのコンサルティングを提供する小型店舗「トラストラウンジ」を、藤沢市のみずほ銀藤沢支店に開いた。
同支店内には、個人客に強いみずほインベスターズ証券が既に小型店舗「プラネットブース」を構えており、3種類のサービスを1カ所で提供する体制を県内で初めて整えた。みずほ信託は首都圏12カ所のトラストラウンジを年内に開く計画で、今月には横浜市港南区にも新たに設ける。
みずほ銀は昨秋から今月にかけ、個人取引に特化した新業態「パーソナルスクエア」を、県内では海老名市、川崎市宮前区、横浜市緑区に相次いで開いた。神奈川の市場を「現役時に都心に勤め、みずほの口座を持ったままリタイアしている顧客が多い」とみて利便性の向上を急ぐ。
みずほグループは昨年、信販大手のオリエントコーポレーションをグループ化。2012年までの中期経営計画にも個人ローンの強化や個人運用資産の増加などを盛り込み、首都圏での個人対応強化を進めている。